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花を恋い

【初演】平成元年
■作詞:山口洋子   ■作曲:大和久満

(三下り)

花を恋い 花にまみれて 踊りゃんせ 

帯しめて 媚びず 品(しな)良く 踊りゃんせ

うたかたの 雲がゆく いちどかぎりの いのちなら・・・

蜜を吸い 愛に抱かれて 踊りゃんせ 

花さして 匂う色香で 踊りゃんせ

さやさやと 風が吹く 夢は果てない 波まくら・・・

流れゆく水の囁き 踊りゃんせ 日に月に踊りゃんせ

たまゆらの 火が燃える 嘘も真実(まこと)も唄にして・・・

ものみな遠く はぐれ鳥 枯野さまよう 闇の夜も

わが身ひとり かりたてゝ 踊りゃんせ

広い宇宙のときめきを かなし たのしの 戯れ唄(ざれうた)を

ゆきて かえらぬ 蝶ならば

踊りゃんせ水車(みずぐるま) 踊りゃんせ 夢の花 踊り百まで 

花を恋い 花にまみれて 踊りゃんせ

帯しめて 媚びず 品良く 踊りゃんせ

【解説】

平成元年に深水流の流舞として歌舞伎座公演にて初演されました。

芸はみな真似て学んで、精進を重ねて自分のものにしていきます。では、その先は…。さて、その先はどこへ行く…。  踊りを習う者にとっての基本的な心得を花にたとえて唄った曲です。