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うぐいす

【初演】昭和26年
■作詞:長田幹彦   ■作曲:宮川寿朗

(三下り)

〽夢かとも うつつともなき 春風が

 送る思いの梅ヶ香を 梅ヶ香を 

 染めてなま艶めく 袖と袖

〽風に吹かれて ほつれた鬢(びん)が 

 やんれ ほつれた鬢の毛が

 蓮(はす)葉(は)なようでも鹿(か)の子帯 おぼこ育ちのうぐいす娘

 初音聞こかに つい誘われて 浮かれ鶯わしじゃとて

〽ひく手あまたの色盛り 番茶も出花と そやされて

 ホウホケキョ ホウホケキョ

 ケキョケキョ ケキョ ケキョ ケキョ ホウホケキョ

(本調子)(二上り)

(コーディネート)

〽啼いて見せても こだまさえ

 何じゃありゃ 初花(はつはな)の白梅(しらうめ)さま

 招く目と目が うら恥ずかしく 顔赤らめて

〽さってもな 浮かれ鶯 声自慢

 聞いて たもれや 春風殿

 私が自慢の ホウホケキョ ホウホケキョ

 もう一つ聞かして ホウホケキョ

 枝から枝へ 春の鳥

 

【解説】

作詞は長田幹彦、作曲は宮川寿朗による昭和26年頃の作品。

梅の香りをそめたうぐいす娘が浮かれて、春風の中に飛び交う。 といった内容であるが、東明流の「春の鳥」の曲の影響が強い。

 

 曲の出だしから唄の掛け合いやハモリが美しく「ホウホケキョ」と、美しく華やかな大和楽の代表作品である。 舞踊曲としても人気の作品だが、唄、三味線共に高度な技術を要する大和楽の難曲の一つである。