七夕

【初演】昭和52年
■作詞:花柳寛   ■作曲:大和久満  ■筝手付:初代米川敏子

〽夜空に輝く 星あまた 

 かけ渡りたる 銀の河

 今宵 七夕 星まつり

〽恋しき人に想いの丈を 

 歌にたくして短冊に

 したためて吊る 大笹 小笹

〽かささぎ渡る天の川

 水に写すや 面影を 

 慕いこがるる 胸のうち

 にくや逢瀬の 夫婦星(みょうとぼし) 

 ときを忘れて 空や眺めん 

 ああ

 

【解説】

本作品は、昭和五十二年九月、大阪・新歌舞伎座における京マチ子公演『風流浪花ごよみ』第二景「夏」として初演された。

 京マチ子の娘役により、一面に広がる大笹と満天の星空を背景に、短冊に託した願いを神に祈りながら舞う、七夕まつりの風情が描かれている。

 夏の行事である七夕の奥ゆかしさと、年に一度の逢瀬に心を燃やす夫婦星の情熱。その静と動、抑制と高揚が織りなす情感を内包し、本曲は一幅の絵のように、大和楽ならではの情艶と華麗さをもって展開される